(11/27追記)2017ブラックフライデーで買ったもの #blog1573
はい!プラグイン自慢のお時間です!
どうせまだサイバーマンデーだのクリスマスセールだのニューイヤーセールだのでなんか買うんでしょうが!テンション上がってるので書くぞ!!!!!
(11/27追記: それぞれの今回の価格と印象について身勝手で上から目線なオススメ度を付けました。購入の参考というよりは、「あーコイツこんなんが好きなんだなあ」程度に)
€59→€29(Plugin Boutiqueにて€28.89)
オススメ度: ☆3.5

こんなやつ。
"サイドチェインした周波数をダッキングする"プラグインです。バンド数無制限のマルチバンドコンプみたいな感覚で効きます。
もっとざっくりした処理、例えば「キックが鳴った時にベースの50-100Hzをコンプする」みたいなことはFabFilter Pro-MBのようなプラグインがあれば特に苦がなくできるんですが、コイツはよりクリティカルに効くので、うまいこと使ってあげれば強力な武器となりそうです。
かなりダッキング感は強いので、今のところキックとベースのマスキング取り、後はギターにドラムをサイドチェインしてうっっっっすら使ってあげると独特のダッキング感とマスキング除去効果でウォールオブサウンド感が出るっぽい気がしてます。
出音そのものにインパクトは全然なので、使い所に注意しつつって感じ。
Plugin Boutiqueにて$70→$1
オススメ度: ☆2.5

きれーなGUI
名前の通り「キック専用」を謳うマルチエフェクトです。上段3つが低域/中域/高域のコントロール、下段がコンプです。
専用系プラグインだけあって上段の割り切り方がいいですね!$1じゃなきゃ買わないよこんな汎用性ないやつ!!!すごいな!!!!!
上段の効きはデジタルっぽい硬い質感ながら、ブースト/カット量の大雑把さもあってか質量のあるEQという感じ。ブワッとガツッと持ち上がります。この感じは好きです。
下段コンプはかなり潰れるのと、ちょっとローが腰高になる印象があります。上段で暴れた低域をスッキリさせる意図なのかな?打ち込みキックにはマッチする質感ですが、アコースティックのキックにはちょっとイマイチかも。
ただこの下段の一番右、メイクアップの効きがなぜかやけに好きです。すっげー頭悪いメイクアップです。もし単純に音量ブーストしてるだけなんだったらすげー恥ずかしいけど、なんかぶわっと出てきます。ぶわっと。フェーダー下げても存在感が残るような気がします。
EDM系キックはもちろん、アコースティックドラムならラウド/メタル系の硬いタムによく合います。汎用性はともかく効果的に使えるシチュエーションのありそうな印象。
Plugin Boutiqueにて$35→$1
オススメ度: ☆4

超シンプル
見たまんまのシンプルなステレオイメージャーです。ダブラーではないので、モノラル信号をステレオにするのは不可能なタイプ。
なんかこいつ妙にいい感じに広がるんですよね。センターの信号がボケていく感じが少ないし、ある程度ちゃんと広げても「定位をそのままぐわっと広げた」ような感じに聞こえて、いかにもなフェイジーサウンドに感じにくいです。ドラムとかに全然使えちゃう感じ。
ある意味自然すぎて、いかにも広げました!はい音圧ドーン!!!というタイプには使いづらい印象ですが、そういうプラグインは他にいっぱいありますからね。
コレ1ドルはかなりいいと思います。オススメ。
Plugin Boutiqueにて$29→$14.5
オススメ度: 4.5

今回買ったヤツ妙にシンプルなの多いな
コンプ/サチュレーター/ステレオイメージャーをひとつにしたプラグインです。ワンノブ系なのでもちろん細かくはいじれないですが、このコンプとサチュレーターはデモった瞬間「う、うおお!!これだ!!!こういう頭の悪いプラグインが好きなんだ!!!」とビビッと来て即購入してしまいました(こういう事をするから一向に貯金が増えない)。
コンプは4種類からサウンドを選択できて、PUNCHYはドラム等のダイナミクス感のあるものをドハデにドッカンドッカンする時、FATはベースやピアノをぶっとくする時に使えばいいと思います。CLEANとSOFTはそこまで頭の悪い音じゃないので、サチュレーターやステレオイメージャー目的でついでにコンプも済ませちゃおう、って時に。CLEANは割とちゃんとダイナミクスを潰しつつやや歪み、SOFTはちょっとした味付け程度のイメージ。
PUNCHYのドカドカ感は破綻しない、かつデジタルっぽい硬い質感のままその名の通りのパンプサウンドが出せるので、パンチの欲しいOHやドラムバスに(ルームには質感が硬すぎて好みではありませんでした)。FATはEDM系のベースはもちろんエレキベースのダイナミクスを潰しながらしっかり太くしてくれて、かつアナログ系コンプにありがちな音の鈍る感じが非常に少ないです。McDSP 4040から丸くなる歪み感を抜いて圧感だけ取り出したような、なかなか痒い所に手の届く音をしてます。
サチュレートは奥まった音を拾い上げる時に。コレもパンチの足りないOHやドラムバスに効果がありそう。硬い質感の歪みを付加できるので、ピアノのガッツが足りない時なんかにも使えそうです。
ステレオイメージャーはちょっと独特な効きをします。今まで書いてきた通りドラムに使うのに好印象なのでドラムバスでの使用感を書きますが、妙にハットやシンバルが強調されます。どっちかっていうとステレオ成分のフェーダーを上げたような感覚。MSW1とは真逆の、圧感のためのステレオイメージャーって感じです(ほんとにその名の通りだな)。
$299→$99(AudioDeluxeにて$83.99)
オススメ度: ☆4.5

わかった、シンプルってよりEDM系のプラグインが多いんだ
KiloHeartsが「使用アーティスト」として、いつも売り子手伝ったり一緒に制作したりの仲のかめりあを公式ページに掲載したことでメチャクチャ勝手に自分の中の株を上げてたんですが、セールの報を聞き本腰を入れてデモることに。
ToolBoxは25種類のエフェクトに母艦のsnapheapを加えた26種類のプラグインのバンドルです。LFOだのENVだのを使い出すとシンセ慣れがそこまでない自分は頭がパンクしそうなのでまだ深く触ってないですが、上の画像のようにエフェクトを並べると単純に左から右にシグナルチェーンしてくれるっぽいです。
使ってみて特に気に入ったのがTransient Shaper。今まで「アタック」「リリース」「ゲイン」程度しかないものと思ってたんですが、「Pump」なんていうツマミがあるじゃないですか。コレヤバいです。キックが一瞬で締め上がります。スネアもバッツバツのいいアタック感になります。EQしなくてもこれだけで骨太なドラムが出来上がりそうなレベルで、これだけで$83.99も出しちゃってたかもしれません(単体なら2000円ぐらいでPlugin Boutiqueで販売してるっぽい)。
さらに使って驚いたのがコンプ。これ低音が全然鈍らないし歪みません。EDMのドラム処理はまずコイツを使うことになるでしょう。アコースティックキットならキックに最高。
その他にもコーラスやフェイザーがSoundToysとは全く違う質感の出音だし(SoundToysはエグいけど質感があるので、バンドものにはいいけど打ち込み系だと少し鈍い印象)、かめりあ一押しのビットクラッシュやテープストップも扱いやすい、今まで見向きもしなかったかったいデジタルリバーブやシンプルなフィルターまで揃ってるとあり、えーいと買ってしまいました。
早速EDM系のミックスの要望に着手しつつ全体の処理をコイツに切り替えてみたんですが、一個一個単体で聴くと全くリッチじゃないのに、出来上がった音源は骨太で上から下までまとまった質感、アナライザで見てもクセなく綺麗な感じ。今後より積極的にデジタルな出音を使っていけそうでワクワクしてます。このバンドルはオススメ。
6. GetGoodDrums Matt Halpern Signature Pack
$99→$69
オススメ度: ☆5

欲しかった!!!
メタル/Djent系の大御所Peripheryの元ベーシスト/エンジニアのAdam "Nolly" Getgoodが中心となって制作したドラム音源で、PeripheryのドラマーMatt Halpernのキットを音源化したというファン垂涎な音源です。もちろんいちファンとして「ヤベーほんとにPeripheryの音するwwwww」と楽しむのもそうなんですが、トリガー素材として非常に優れた音源であることに注目しています。
一般的にトリガー素材(Trigger 2の音源や、Drumforge等トリガーを強く意識したもの)はあえて生っぽさを殺してドハデな音にすることで、普通に録っただけでは実現できないドラムサウンドの実現の手助けをしています。一方、GGDは「制作やミックスに使ってねー」と基本的にはドラム音源であることをウリにしているようで、「生っぽいKONTAKTのドラム音源」という所に落ち着いています。ただ、その元素材はPeripheryのドラマーとエンジニア。キット選びが既に強いし演奏も強いしで、トリガー素材として使うのに全く問題ないハデさを備えた仕上がりです。
キックやスネア、タムのクローズマイクの時点でもただただ最高な音ですが、実はOH/ルームマイクの音も抜群に良いです。洋楽のスネアの「バコォーン!!!!」というサスティンはトリガーのルームマイク素材による所が大きいという話を聞きますが、まさにそのための完璧な音です。超骨太で「ハイばっかりバシバシ言ってるからハイカットせざるを得ない」なんてことは一切ありません。
メタル系の音源だけでなく、あえてわざとらしい素材を使いたい時以外のトリガー素材のファーストセレクトとして使っていけそうです。
(11/27追記)
Plugin Boutiqueにて$130→$13
オススメ度: ☆3

SoundSpotはGUIを綺麗にする引き換えに数値を大雑把にする呪いでも掛けられたんだろうか
見たとおりのマキシマイザーです。どっちかっていうと圧が出てそのぶん音割れするタイプ。
バンドものであればKazrog KClipを大いに信頼しているんですが、音の持ち上げ方がちょっとエレクトロ向けではないんですよね。アコースティックなルーム感を気持ちよくマキシマイズの中に落としてくれるんですが、最初からギチっと詰め込んだエレクトロ系だとキレが弱い。
ので、Sonnox InflatorやFabFilter Pro-L、iZotope Ozoneのマキシマイザー等色々使いつつ誤魔化してたんですが、今回の黒金でエレクトロ系強化の流れが自分にあったので「まあいいか」と購入。
いくつかEDM系の曲に使ってみたんですが、パツパツっとした圧感がすんなり出ます。音もきちんと前に出るし、よく耳にするような今風なマキシマイズの耳触りに感じます。反面、バンドものは完全に苦手。最終的なマキシマイズを見越した配置の左右のギターが入った瞬間にバリッバリに歪みます。2mixの段階でしっかり完成しているものを持ち上げたいという意図なのかな。
バンドものの他にもいくつか弱点が。SENS(0%でハードニー、100%でソフトニーみたいです)を上げるとかなり音が鈍ります。どうしてもバンドもの中心に聴いている耳なので"実はエレクトロ系にはこれが正解"なのかも?とは思ったんですが、だいぶヌメッとした感じに。ファーストインプレッションとしてはSENS一桁台で使うかなーという感じ。
あと、GAINスライダーがずいぶんと大雑把。これ画像の位置で2.6dBブーストしてるんですよね。数値は直接入力できるのでまあいいっちゃいいんですけど、最大+12dBとかでも良かったんじゃないかなあ…
とはいえ、STYLEを選ぶとどれも「なるほど」という音が出てくるし、TRANSIENTSのHARDはほんとにキックが飛び出てくるし、SOFTを入れても全体的なプッシュ感がハデに上がります。音そのものは$13であれば充分お釣りが来るでしょう。
うーん、こうして書き出してみると「今年は欲しいものそこまでないし大して興味ねーなー」と言ってたのはなんだったのかという感じですね。
まだまだセールは続きますし、音屋の皆さん是非いい感じの情報あったら教えてください。
ミックス・マスタリング・リアンプや歌ってみた等、
ご依頼お請けしています。お問い合わせはお気軽に!